T15は藩国滅亡の危機から始まりました。 人口が500万に達せず、藩国として機能することが難しくなってしまったのです。 佐々木社長の機転のお陰でFEGへと亡命政権を樹立することで難を逃れましたが、故国の土を踏めない日々が続きました。 時間はかなり経ち、クーリンガンさんとの大きな戦いがありました。 私達も部隊に加わり、ゾンビ軍団を追いかけます。 転戦の先は世界忍者国。そう、久々に見る我が国には妙な塔が立っていました。 留守なのをいいことに、勝手に建造していたようです。 人がいないことが幸いして犠牲者は居なかったのですが、空き巣に入られたみたいでちょっと悔しかったのです。 ただ、当初は酷いことをされたと思ったのですが、この国は、何かを建てないといけないと感じさせる呪いがかかっているんだと最近考え始めています。 くろじゃーさんが尽力してくださったこともあり、やっと世界忍者国に女王様が戻られる日。 凱旋演説を行ったあの日、久々に見る姿は威厳に満ちていました。 「ロイ像は強度が足りない」 なのに第一声がこれ。 100年も経つとあの忌まわし、いえ、国の象徴たるロイ像も朽ちてしまう、というシミュレーション結果を得た直後だったとはいえ、国民の皆様のがっかりした顔は今でも忘れられません。 そんなロイ像にそっくりのうちの夫ですが、結婚することとなりました。 1年位前から妻と呼んでくれてたので、深く追求もせずにそのままにしてしまいましたが、改めてまだ結婚していないと聞くと残念でした。すぐに一緒に住む約束をしてくれましたけれど。 思えば、これが誤りでした。 当時の私はプラチナチケットの価値も判らず、夫からのプレゼントを貰ってしまいました。 生命に関わる危険な仕事をした時に受け取れるものだと知ったのはこの直後。 腕の骨も折っていたし、もっと必死で止めるべきでした。 この後鍋の国で行われた戦闘に出かけ、今でも行方が知れません。 「嫁さんに家でも買ってやろうと思いまして」 冗談交じりに言い残したそうです。 見つかったのは腐って野犬に食べられた胴体の残骸。見つからないのは頭部。 まだ生きていますが、噂ではゴートホーンのパーツになっているとか。 今は平穏な世界忍者国で、人狼領地の傭兵さんがゴートホーンの目撃情報を教えてくれます。ロイ像の強化の報告と共に。 女王様は本気でした。 やっぱり、変な建築の呪いがかけられているんじゃないかと思います。